臨床心理学的見立てにおける「疾病性」と「事例性」とは?

今回は、「臨床心理学的見立てにおける「疾病性」と「事例性」」について自分の言葉で説明できるようにまとめていきたいと思います。

臨床心理学的見立てとは?

査定に基づいて治療計画を立て、治療計画・治療目標を考案する手続き(プロセス)のこと

臨床心理査定によって得たクライエントの生活やパーソナリティなど多角的な情報に基づいて「見立て」を行うことによって各クライエントに対してオーダーメイドの支援が可能となる!

「疾病性」と「事例性」とは?

「疾病性」とは?

見立てにおいてクライエントの病的側面に目を向ける視点のこと

「疾病性」に偏った支援を行うことのデメリットとは?

「疾病性」に偏りすぎると、個人の生活への配慮が欠如し、「何でもかんでも精神科・何でもかんでも心理療法」という画一的なサービスしか提供できなくなってしまう。

「事例性」とは?

見立てにおいてクライエントの生活的側面に目を向ける視点のこと

「事例性」に偏った支援を行うことのデメリットとは?

「事例性」に偏りすぎると、病的な側面を見落とし、精神科医療との連携やリファー(紹介)、心理療法の開始が遅くなってしまう。

臨床心理士の職務は、基本的には生活に目を向ける「事例性」が重視されるが「疾病性」も考慮されなければならない!

臨床心理士の職務は、「個人生活上の心理的不適応を解消し、再適応を支援すること」なので、生活に目を向ける「事例性」が重視される。

そして一般的に、見立ての際には精神疾患・精神障害の可能性は必ず考慮する必要があるため、臨床心理士もカウンセラーも相談内容を「疾病性」という視点で捉えることも必要となる。

つまり、「疾病性」と「事例性」は、臨床心理学的支援におけるクライエント理解を支える両輪であり、どちらの視点も考慮しながら、見立ては行われるべきである。

「疾病性」と「事例性」を簡潔に説明した上で、それぞれの立場に基づく理解のメリットとデメリットについて具体的な臨床像を挙げながら論述してみた結果

【「疾病性」と「事例性」を簡潔に説明した上で、それぞれの立場に基づく理解のメリットとデメリットについて具体的な臨床像を挙げながら論述してみる!】

「疾病性」とは、クライエントの病的な側面に目を向ける視点である。

また、「事例性」とは、クライエントの生活的な側面に目を向ける視点である。

臨床心理士の職務は、「個人生活上の心理的不適応を解消し、再適応を支援すること」なので、臨床心理的支援を行う場合に重要なのはクライエントが「どのような病気か」ではなく「どのような生活表の困難を抱えているか」である。

そのため、臨床心理学的支援においては「事例性」が重視される。

ただし、だからといって「疾病性」を軽視してはならず、臨床心理査定に基づく見立ては「事例性」と「疾病性」両方の視点を考慮しながら行われるべきである。

たとえば、うつ病で休職したクライエントを考えてみる場合、不眠・抑うつ・気力の減退などの身体症状に着目してうつ病の兆候を見出すのが疾病性だとしたら、「本人や家族がその状態をどう考えているのか」や「職場や家族の支援はあるのか」または「同じ職場に戻ることは得策なのか」といった社会生活に着目するのが事例性である。

「疾病性」に偏った支援となれば、個人の生活への配慮が欠如し、「何でもかんでも精神科・何でもかんでも心理療法」という画一的なサービスしか提供できなくなってしまい、クライエント固有の心理的・社会的側面を見失うことになってしまう。

また「事例性」に偏った支援となれば、病的な側面を見落とし、精神科医療との連携やリファー(紹介)、心理療法の開始が遅くなってしまうなど精神医学的な治療の機会を逸することになってしまう恐れがある。

そのため、心理臨床において、事例性を基礎としつつも疾病性も考慮することで適切な支援を提供することができるようになるのである。

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以上、この記事を私と同じように臨床心理士指定大学院を目指していらっしゃる方と共有できましたら幸いです。

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